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断ると思ってた。
断ってくれるって、信じてた。
そんなことはなかった。
危険な目に合わせられないからと断ってくれればよかったのに。
何故か兄さんは付いてくることの許可をした。
と言っても判断を扇いだのは俺だし、今更言えるわけもない。
しかもレミィがいるせいで全然あのフードの女のこととか過去の事が聞けないし。
いや、レミィは悪くない。
むしろムサイ男2人旅に花ができて嬉しいとさえ思うが説明くらいして欲しい。
両親のこと、故郷のこと、女のこと、俺自身の過去。
聞きたいことは、いっぱいあったのに。
…これじゃ全然聞けないじゃないか。
「ヴィオさん…」
「! あぁ、レミィ。どうしたの?」
俺の悪い癖発動。
考え込むと周りが見えなくなる。
いつの間に目の前にいたのか。
「あの…やっぱり、私、迷惑でしょうか?
お二人にも調べたいことはたくさんあるのに私なんかが…」
「いや、そんなことないよ。大丈夫。
男2人の旅なんてつまらないし、レミィがいてくれたら嬉しいよ」
嘘はついてない。
レミィに危険に晒される覚悟があるのは分かってる。
だから別について来ることを否定してるわけじゃない。
俺はただ、知りたいだけなんだ。
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