第3話

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そんなことを思っても、実際口にしていないんだから伝わるわけない。 兄さんがエスパーをつかえるはずもなく、結局何も話されないまま街に着いた。 「あまり大きな街ではありませんが、一応一通り旅に必要なものは売られてるはずですよ」 家畜が鳴き田んぼが広がる静かな村と違って、人の話し声や家畜とは違うペットの鳴き声が聞こえてくる明るい街。 ここがそんなに大きくないのなら、大きい街はどんな感じなんだろう。 「そうだなぁ…レミィは女の子だし、いろいろ必要なものも多いだろうから買ってきなよ。 俺達はちょっと探検かねてぐるっと見て回ってくっからさ! 夕日が出始めたらここ集合でいいか?」 絶対ナンパしたいだけだよこの人。 出たのは夜、今は朝。 歩いたのもあって、正直むちゃくちゃ眠いんだけど。 …まぁ、いろいろと頭で考えていたのもあるけど。 「はい、分かりました。あ、じゃあ私宿とか探してきましょうか?」 さすがレミィ。 もう女神の域だよ、可愛くて優しくて気遣いが出来るとか。 「お、まーじで? サンキュ!」 「ありがと、レミィ」 俺達が礼を言うとレミィは照れたように顔を赤くして笑った。
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