第2話

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案内された家は小さい、最低限のものしかない簡素な家だった。 「こんなものしかお出しできませんけど…どうぞ」 レミィがおにぎりと漬け物を盆に置いて持ってきた。 …さんかくに見えない…というより、丸にすら見えてくる形の整っていないおにぎりだが、このさいもう気にしない。 「お、やったねー!女の子が愛情込めて握ったおにぎりとか、一番最高だよな!」 さすが兄さん。 女性(特に胸の大きな人や可愛い人)のことになると、脳みそがミジンコなみに縮んでる。 なにが来たって気にしない。 変な女性に騙されてどこかにさらわれないか、弟はとても心配だよ。 「…う、うん…ありがとう、ございます。いただきます」 「「………」」 「おー!一気に塩分が接種できるな!」 兄さん、素直にしょっぱいって言おうよ。 そんな馬鹿と書いた看板をぶらさげる以上にバカが伝わる、バカっぽい笑顔浮かべて明るい声で言わないでほしい。 「お、美味しいデス」 ナイス俺、口に含んだ途端に塩をそのまんま舐めたようなしょっぱさが広がるこのおにぎりを旨いと言えたよ。 レミィの甘い優しさがスパイスになってうまくしょっぱさが消されて…てなるわけないか。
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