第2話

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あのあと。 俺のすぐ後に兄さんの様子がおかしいことに気づき、慌てているレミィにベッドを借りて兄さんに眠るように言った。 何度も申し訳無さそうにしていた兄さんをなんとかなだめ、レミィに任せて俺は散歩に出た。 …さすがの変態でも、兄さんは女性が本気でいやがるような事はしない人だって俺は信じてる。 というか信じたい。 今は自分のことを考えたかった。 「うっわ、すごい星…」 上を見上げると村で明かりがないからか、もの凄い星空だった。 「俺は…どうして記憶を失ったんだろう」 いや…冷静に考えれば兄さんに無理やり海に飛び込まされたからだな、うん。 ただ、何で兄さんのことや自分の名前を覚えているんだ? 言葉だって…ちゃんと覚えてるし。 「ようやく見つけましたよ…ヴィオ様」 「!! 誰だ!?」 いつのまに、後ろに…? 「さぁ、悪ふざけもおしまいです。 もうお戻りください」 声からしてコイツは女か? それより、戻る?どこに? コイツは俺の過去を知ってるのか? 俺はコイツから逃げてきたのか? 「おや…今日はヴィル様はご一緒ではないのですね。 海に落ちたとき、はぐれたのですか?」 コイツ…兄さんのことも知ってるのか。 じゃあやっぱり、俺の過去に関する人物なのか…?
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