第一話 りょう

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窓から差し込む光がやけに眩しい。 綺麗に磨かれた白のテーブル。 所々に散らばる怪しい白粉。 その粉を人差し指でツー、となぞり口元へ。 「はぁ~」 思わずうっとりしてしまう魔法の粉。 私はこの粉なしには生きてはいけない。 そう、まるで取り憑かれた中毒者のよう…。 ふと気づくとある香りが鼻をくすぶってきた。 時に甘く、ほろ苦く。 苦く。 苦く。 にが、く…? そこで私は現実へ引き戻された。 部屋中を漂う排煙はある場所から出ているもの。 「やばいやばいやばい!!」
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