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彼女は長谷 都(はせ みやこ)。
ベリーショートがよく似合う小顔の彼女はスタイルも良く、時々雑誌の読者モデルにも出ておりこの近所ではちょっとした有名人。
そして私は鷹司 綾(たかつかさ りょう)。
都とは中学からの付き合いで、この帝華大学では同じサークル仲間。
と言っても家が近く良く互いの家に泊まりに行くほどの仲で、もはや腐れ縁に近い。
「んー、見た目はあれだけど。外側の焦げたところを剥がせば全然食べられるよ!」
「都~!」
都の優しさに救われ思わず抱きつく。
170cmの都の首筋からはシトラスの爽やかな香りがして、なんともこの部屋の状況には似つかわしくない。
それでも都の気遣いは私の救いである。
「私も手伝うからさ、早いとこ片付けて私に付き合ってよ」
そう言うと都は洋服の裾を捲り上げ、台所の道具を手際良く洗い始めた。
なんと頼もしい友であることか。
今度は都のたくましい後ろ姿に抱き付いた。
「お礼はランチ、ね?」
えっ?
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