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ところ変わって薫のクラス
ワーワーギャーギャー!
今日も生徒は元気だな。元気なのはいいんだが、問題なのは今がホームルームって事だ。
「はい席に着いてー。チャイムなっているぞー。五秒以内に席に座れなかった奴は、漢字ノート五ページ追加―」
ガタガタガタギャー!!
はっ!ちょろいな。さて、静かになったことだし。
「今日はみんなの知っている通り、半ドンだ。しかし「せんせー。半ドンってなんですか?」え?半ドン知らない?先生の世代だと午前授業のことを半ドンっていうんだけど・・・・・・カルチャーショックだな。それはさておいて、今日は転校生が来ます。自己紹介とかしてもらうから、そのつもりで」
ザワザワザワ
騒ぎ出した生徒たち。これは騒がないほうがおかしいから放置。
「せんせー。男の子ですか?女の子ですか?」
一人の女子生徒が聞いてきた。答えは一応知ってはいるが、教えられていないものをここで答えるのはどうかと思ったし、黙秘しておく。
「それは先生も聞かされていない。ここについてからのお楽しみだな」
オンナノコガイイナ!チガウヨ!ゼッタイオトコダ!
そこの男子、それはお前の願望だ。しかもその願望儚く散ったな。残念。
「はいみなさーん!遅くなってすみません」
と、ここで薫さん到着。教卓前へ歩みを進め、生徒たちに話しかける。
「薫先生、ホームルーム内で転校生がくることは事前に生徒たちに話しています」
小声で薫さんに報告。
「了解です」
薫さんも小声で返事。口元に手を当てクスリと笑う姿に思わずキュンと来た。
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