本編

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その後、特に何があるわけでもなく、無事に四時間が過ぎ、いろいろ済ませて早めに帰宅することにした。 家に帰ると、これまたどういうわけか、件の同居人が帰ってきていた。ネットで生放送してやがる。今の時間帯、こいつは中学校のはずなのだが・・・・・・ 「おい鈴(れい)お前なんで家いんの?学校は?」 「・・・・・ん?ああ英雄、おかえんなさーい。学校は半ドンだったよー」 やっぱり午前授業は半ドンだよな・・・・・じゃねぇ。なんだ。そっちもだったのか。早起きして弁当作っちゃったよ。無意味だったな。 さて、こいつが我が家の同居人兼元戦友兼穀潰し、法竜鈴(ほうりゅう れい)だ。 一見するとキラキラネームみたいな名前は、異世界の時のこいつの名前をもじったから。 こいつは前述の異世界から着いてきた戦友の一人で、最強のドラゴンの化身・・・のはずなのだが、こっちに来てからはネット、ライトノベル、ゲーム、漫画のローテーションを繰り返している駄ニートに成り下がってしまった。 見かねた俺が、見た目からこっちでいいだろうと中学校に入学させた。それ以降は部活やらなんやらで忙しい毎日を送っている。やっぱ何か目標持たせないと、人間駄目になるな。 「・・・・・・なぁ、そういやお前、どんな部活やっているんだ?」 「エクストリーム読書部。結構しんどいよ?」  体力ドラゴンのお前がしんどい部活って・・・・・・てかどんなことやるんだよ。名前で想像つかねぇよ。 「・・・・・・そういえば、お腹すいたんだけど。何か食べ物無い?」  早い、お前ちゃんと食ってんのか?いや、こいつにちゃんと食わせたら地球がいくつあっても足りないのだが・・・・・・ 「みんな大好き一本万属バーだ。これで我慢しろ」 「やったね!英雄こういうときだけ大好き!」  随分と正直な口だことで。 「いらいいらいいらい!らにるんろら!(訳:痛い痛い痛い!何すんのさ!)」 「べっつにー?感謝の心が見えないお前に言うことなんかないしー
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