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放課後は部活に行った。
同じバスケ部の親友、香織に中園さんと同じクラスになった、とはなしたら、弁当は香織のクラスに食べにこいと言われた。
香織というのは例の親友で、よほど中園さんが嫌いならしい。
「あ、あれ颯太くんじゃない?
あっ…いや、気のせいかも?」
「どこ…ってあれか」
すぐ見つけた。
「なんで気のせいとかいったの?」
「あ、や、その」
「中園さんと歩いてるから?」
「あ、んと、まあ…」
「男は喜ぶよ」
「…凜、ほんとに颯太くんのこと何とも思ってないの?」
「アホな男子の一員」
「いやそーでなく…まあいーや」
何でもないふりを装った。
というか、じっさいなんともなかった、別に颯太が誰と歩いていようが。それがわたしの嫌いな人とであろうが。
…その、はすだったのに。
なぜか胸がちくんと鳴った。
颯太もアホな男子だとわかったからガッカリしたのだ、と無理矢理理由をこじつけた。
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