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カシャ。
カシャ。
最初はピースサインをしていたアキラが、私の腰を抱き寄せ始める。
カシャ。
とうとう、チュッ、とキスしてきた。
カシャ。
「ねー私見てらんない」
「わああ!スマホ投げないでー」
サツキはアキラにスマホを無理矢理返して手を振る。
「私もう行くわ!リュウジが待ってるんだ」
「うん!ありがと!サツキ元気でね!」
親友に手を振ると、ふわふわの三つ編みの彼女は振り返って笑った。
「私もね、あんたたちみたいに彼とゴールインを目指すよ!」
「うん!元気でね!」
サツキはちゃんと、前期日程で県内で一番難しい国立大に合格した。
4月には彼氏のリュウジくんと同じキャンパスだ。
彼女があっという間に去って行ってしまって、私たち二人は取り残された。
アキラは私の腰に手を回したまま言ってくる。
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