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『Boutique Hotel Flower』
「ブ……ティックホテルって!」
私はどういう場所のカードなのかをすぐ悟った。
「オシャレで清潔なところだってサツキ先輩言ってたよ」
「ねえ、欧米のデザインホテルと違うからね?ブティックホテルって……」
「わかってるよ?」
アキラは初めてしゃべった日に「お姫様抱っこしようか?」って言った時みたいな表情。
口にしている内容と、恥じらいの全くない顔にいつもギャップがあるんだよ!
……むっ、無邪気に笑うな!!
彼にこんな風に笑われると、全部許せてしまう自分がなんかおかしい。
「さ、じゃあ行こっか!ブティックホテル」
「……行かないよ!パーク行くよパーク!」
「はいはい」
アキラは乗ってきたBMXにまたがった。
高校に乗ってきているのを見たのは初めて。
制服の生活から、彼の競技だけの生活へ。
にっこり笑うアキラのバイクは、フレームが白でハンドルがピンクと黄緑。
フレームの根元には、Rの頭文字が燦然と輝いている。
-完-
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