学年進級、編入生!

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「そう言えば、二人って休みはいつも何してるのー?」 「そうだな……。俺っちの部屋でごろごろするか、依頼をこなすかだな」 「普通の学生と大差ない事しかしてないよ」 後は偶に出かけたりとか、本当に普通に過ごしている。 「へぇー、もっと何か、奇抜な事でもしてるのかと思った」 「……何という酷い言い草。カイリに言われたくはなかった!」 あまりにも酷い言われようだったので、おふざけでカウンターを放ってみる。 「……~♪」 「お姉ちゃん、口笛ってバラしてるのと同じだよ~」 「全く……」 図星みたいです。 「……で、俺っち達はそんな刺激も無い普通の生活をしてるけど、イリナはいいのか?」 本人に尋ねる事に。 「良いですよ。というより、逆にそんな普通の生活をしてみたかったんです」 そう答えた笑顔は、ちょっと寂しそうな物だった。 「……そーかい。んじゃ、普通の生活ってやつをその身に叩き込んでやるぜ」 「そ、そこまで全力でやらなくても……。でも、歓迎するよ、イリナ」 「有難うございます、スズラン」 うむうむ、ちゃんと仲も良いようでよろしい事だ。 「では、その時に手合わせもお願いしますよ?」 「……受けて立つわ」 前言撤回するでござる。後ろに虎と龍が見えるよ。 「ほら、お二人とも落ち着きなさいな。注文の品が来ましてよ」 リリエルの指を指す方には、既に見慣れたワゴンを押す店員さんの姿。 「今日はこの後も遊ぶのでしょう? 熱くなるのはその後でも宜しいかと」 「……そう、ですね」 「休みの日まで、闘争心は仕舞っておこうか」 どうやら二人とも、隠された矛を仕舞ってくれたようで。 .
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