転生とはある日突然に起こるものではない

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「しかしいつまでこのままなんだ?いくら夢だと言ってもこうも何もないと暇でしょうがないぞ」 男はいい加減このただ浮いているだけの状況に飽き飽きしたのか、なんとか夢から目覚めようとあれこれ行動を起こし始める。 が、どれも失敗に終わり、疲れたように長い溜め息を吐いた。 《初めまして》 突然何もなかった空間に声が響く。 それは男のようで女のようで、子供のようで老人のような不思議な声質であり、男は驚くも夢だからと納得する。 《初めまして》 再びさっきと同じ言葉が聞こえた。 男は何故また同じ言葉を繰り返したのだろうと怪訝に思う。 《初めまして》 また同じ言葉が聞こえ、もしかして返事を返さないと延々と同じ言葉を言い続けるのではと思いいたり、面倒臭いと思いつつも男は返事を返す。 《私は神と呼ばれているもの》 「……は?」 《貴方は私の後継として全世界から選ばれました》 男は初めは混乱したものの、そういう仕様かと思いいたり落ち着きを取り戻す。 それと同時にこんな夢を見ている自分イタイなぁと思っていた。
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