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《貴方に私の力のコピーをお渡しします》
そう聞こえた瞬間、男の足元に俗にいう魔方陣というものが現れ、そこから発せられる光に男は包まれる。
《色々疑問があるでしょうが全て知識に答えがございますのでご確認下さい》
その言葉を聞きながら、男はこの夢ファンタジー過ぎるだろと思っていた。
この夢から覚めた後、自分の見たイタイ夢に暫く悶え苦しむであろうことを想像したのか嫌そうである。
《最後に、これは全て現実です》
この言葉と共に男を包んでいた光が強くなり、光が薄れると共に男の姿もまた薄れていく。
《貴方の旅路に幸多からんことを……いってらっしゃい》
この言葉と共にその空間から男はいなくなった。
しかし、いなくなる直前まで男はイタイけどやけに凝った夢だなあと思っていた。
《行きましたか……》
先程まで男しかいなかった空間に、今度は神々しい雰囲気を纏った女が一人。
声からして先程まで男と話していた神と名乗っていたものなのだろう。
女は先程までいた男の場所を眺める。
《最後まで夢だと思っていましたね》
先程の男の様子を思いだし優しく慈愛のほほえみ浮かべた後、踵を返し背中に神々しい純白の翼を出して飛び立っていった。
そうして、その空間に誰もいなくなった。
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