第一話 寮に着いた男

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何せ、下手に足止めを食らった中で迂闊に動きゃ逆にこっちが余計に不利となってより手が打ちにくくなる。 なんで、俺が出来るとすりゃ~モバPという奴にどういう形で接近して吐かせるだけの事を吐かせるかだ。 これによって多少は奴の動きも見えるかもしれねぇだろうが………… 「…………確実に向こうが勘づく事は明白でしょうよ」 「だけどよ。何もねぇよりかはまだマシかもしれないじゃないっすか。それに、俺等はターゲットに見つからねぇよう護衛をしなきゃいけないんすからここは白石さんが動けなきゃ何も出来ませんよ」 「…………確かに、それはあるな。なるべくヘマしないよう気をつけて下さいよ。まぁ、向こうもそう吐かないとは思いますけどねぇ~」 「まぁ、今回ばかりは時間がかかる事を想定しなきゃならねぇ。それより肝心なのは如何にモバPと関われるかだが…………他の手とすりゃ所属の裏方で働く野郎達に聞くという手しかねぇな」 「とはいえ、下手にターゲットに勘づかれては此方が潜り込むには不利…………当分は、大人しく向こうで息を潜めて貰うしか他ないでしょう」
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