序章 任務を与えられし男

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暫くしてから蒼い着物を来た若い女性が茶を持ってきたのを頂きつつも俺は、目の前にいる尊皇會北海道支部で指揮官を任されてる伊達輝邦(ダテテルクニ)という上司よりとある任務を告げられる。 そして、この任務が俺の進む道でも一番めんどくさいんじゃないかとも思う事となろうなんて流石にこの瞬間までは想像もつかなかった。 「…………今回、来て貰った事についてだが……………白石実利(シライシサネトシ)。君には、東京へ向かいとある事務所の事務員の動向を監視して貰いたい」 「そりゃ、構いませんが…………一応、言わせて頂きますけど例の動きもあって此方が任されてる網走を始め小梁川さんが任されてる釧路…………鬼庭さんとこの旭川方面は何時でも仕掛ける準備が出来てます。それについては如何なさるつもりっすか?」 「…………そこの後任には我が叔父上が当主の石川家に託しとく。何せ彼処は斜里・根室方面を任せているから問題あるまい。で、君には後藤信親(ゴトウノブチカ)・原田邦時(ハラダクニトキ)の二人と共に潜入任務を任せたい」 輝邦さんから託された話に俺は溜め息を漏らす。
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