序章 任務を与えられし男

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何せ、その話は早い話が前の仕事はまず左遷みたいな事をされ尚且つ面倒な任務を任されりゃ正直、今までいた地へ戻りたいもんだが 何分、この話にゃ裏があるらしく黙って聞いてみりゃ此方を支持するロマノフ家の忘れ形見が最近、全国各地に人手を増やすCGプロという芸能事務所に入ったから監視を頼むらしい。 まぁ、最初こそは札幌に留まってりゃ良いらしいが近い内にでも東京へ向かうだろうが 組織の本拠に近いとこで村上組なる広島で一大勢力を振るう組の連中が嗅ぎついてるらしく全国各地に散らばる尊皇會の連中からなるべく腕が立つ奴等を集めて貰いたいらしい。 「…………とはいえ、尊皇會の連中を無理して集めるよか東北議会の議長も任されてる松平さんがサツに潜らせてる壬生会津組(ミブアイヅクミ)とかいう狼等まで動かしゃ問題無いでしょう。それに今はちょっくら息を潜めて機を逃さんようにするんじゃないんすか?」 「…………上からの命令だ。それと肝要なのはそこではない。何よりあの雌狐がここいらを嗅ぎ付けている。例によっては手段は問うな」
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