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今日は運が悪かった。  ちょうど虫の居所が悪い姉に見つかってしまったのだ。  何回も殴られた。何回も蹴られた。 そこまでは良かった。だってよくあることだったから。 でも── 「あんたさぁ、よくこんなぼろ雑巾みたいなの大事に持ってるねぇ。」 姉は── 「つか、こんなゴミも当然なものもう要らないよねぇ。」 やめて やめてやメテ止めてやめてヤメテやメてやメテヤメてヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテヤメテ それに、 「ちょうどいいや。あたしが処分してあげる。」     それに── 「どうしようかなぁ。・・・あっそだぁ。」  それにっ── 「雑巾にして有効活用してあげるぅ!」    さワラなイでッ── 気がついたら大声を上げ、泣き叫び、姉を突き飛ばしていた。 私の声に驚いたのか、二階にいた父と母が降りてきていた。      何か言っている──   何を言っているのか解らない。       今私の目に映っているのは、  姉に引き裂かれ、無惨な姿になってしまったぬいぐるみ。 そこで頭に強い衝撃を受け、意識が途絶えた。
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