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どんな状況にも全く動じない明月は、祖母とママのDNAが組み込まれているんだろうな。パパ似のあたしとは明らかに違う。
由有姉ちゃんに促され、あたしは重い足取りで階段を上る。足枷が付いているみたいに、足はズシリと重い。
二階のリビングに入ると、司兄ちゃんが黒いソファーに座っていた。
「司、聖奈ちゃんだよ」
「よっ!ピンク!?お前…本当にピンク?随分地味になったな」
「隊長こそ、オジサンになったね」
「オジサン!?あはは、外見は地味だけど、口は達者なんだな。あれ?妹って聞いてたけど、弟だったのか?」
司兄ちゃんは明月に視線を向け、目を丸くした。
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