お姫様の小さな恋

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あたしは流星の視線に戸惑いながら、朝食を済ませる。 チャイムが鳴り、母が明月を幼稚園に連れて行く為に迎えに来た。 「おはよう。由有ちゃん、迷惑掛けてごめんね。明月迎えに来たよ」 「おはよう。日奈ちゃん、幼稚園ならあたしが送迎したのに。明月ちゃんまだ着替えてるよ。日奈ちゃんも一緒に朝ご飯食べない?」 「いいの?」 「どうぞ召し上がれ。女の子は可愛くていいわね。お手伝いもしてくれるし、聖奈ちゃんを息子の嫁に欲しいくらいよ」 「あら、そう?誰の嫁に?」 食事していた三人が、スッと右手を上げた。 …ていうか、挙手しても、あたしはお嫁になんて来ませんから。
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