お姫様と恋人ごっこ

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「聖奈、よく来たな」 司兄ちゃんが、あたしに手を振った。 「あれ?ドングリ!お前横浜じゃねーの?」 「大ちゃ~んっ!」 明月は一目散に庭に飛び込み、ジャンプして大星に抱き着いた。 「犬じゃねーんだから。お前横浜から来たのか?」 「ううん。明月はママといるの。大ちゃん抱っこして!」 「はい?抱っこ?五歳児が甘えてんじゃねぇ」 「やだやだやだ。抱っこ!抱っこ!」 「うっぜぇガキだな」 大星は文句言いながら、明月を抱き上げた。
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