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彼女と聞いて、あたしの胸は苦しくなった。ケーキの箱をギュッと抱き締める。
「聖奈、玲央は諦めろ。玲央にはもう彼女がいるんだ。聖奈との約束なんて守れねーよ」
「…約束」
「俺さ、知ってるんだ。聖奈と玲央の約束。俺もあの時、あの場所にいたから」
「あの場所に…?嘘…あそこには、あたしと玲央だけ…」
「俺もいたんだよ。だから俺…、二人の話を聞いてた。けど、もう無理だよ。あんな約束、玲央は果たせねぇよ。俺ならあの約束叶えられる」
――あの場所に…流星が?
あたしと玲央の約束を…
聞いてたの…!?
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