お姫様と恋人ごっこ

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「こんにちは。突然お邪魔してすみません。ホームパーティーをすると聞き、来てしまいました。本日はお誕生日おめでとうございます」 挨拶まで完璧だな。 「これ、駅前のラポールのケーキです」 「まぁ、ラポールの?あそこは朝早く並ばないと買えないだろ?」 「はい、実は…二時間くらい並んだの」 「まぁまぁ、こんなお嬢さんが、玲央の為に並ぶなんて、玲央も幸せ者だねぇ。この色男~」 秋おばちゃんは、玲央の脇腹を肘でつつく。玲央は照れくさそうに彼女に視線を向けた。 あたしは玲央と彼女の様子に、平常心ではいられなかった。
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