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「…そうだよな。好きだから、流星と付き合ってるんだよな。俺……」
「玲央、歯学部受験頑張ってね。応援してるから」
あたしは玲央に、笑顔を向けた。
ありったけの笑顔。
大好きな玲央に、一時の気の迷いだとしても、『好き』って言われただけで、あたしはもう十分。
これ以上、何も望まない。
玲央の夢を応援したいから…
玲央の邪魔はしたくないから…
「ごめん。あたしもう帰らないと…。玲央…ばいばい」
玲央の前をすり抜ける。
自分の気持ちを置き去りにして、あたしは玲央から離れた。
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