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玲央の横をすり抜けようとしたら、玲央があたしの手を掴んだ。
グイッと引き寄せられ、あたしは再び玲央の腕の中…
「受験、頑張るよ。合格したら、もう一度聖奈に逢いにくる。俺は…諦めない。聖奈の病気は俺が治す。聖奈を…流星には渡さないから」
「……玲央」
夕日が、あたしと玲央のシルエットを優しく包んだ。
茜色に染まる…
玲央と…あたし……。
あたしは…夢を見ているの?
これは…夢……?
あたしの頬を、一滴の涙が伝った。
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