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「もういいよ。無理しないで。聖奈の気持ちは初めから知ってる。俺が聖奈を振るんだ。だから、聖奈はもう自由だよ。素直になれ」
「…りゅう…せい」
あたしの目から、涙が零れ落ちた。
「ばーか、今から学校に行くのに、泣くんじゃねぇ。俺が泣かせたみたいじゃん」
流星は笑いながら、ポンポンとあたしの頭を叩いた。
あたしは子供みたいに、泣きじゃくる。
流星の優しさが…
胸に響いて…
あたしの…
心は…
苦しくて…
玲央が好きな癖に…
素直になれない自分が…
流星を傷付けた自分が…
情けなかった。
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