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あたしは急にソワソワと落ち着きを無くす。そんなあたしに流星が近付いて来た。
「聖奈、ちょっといい」
流星に呼ばれ、あたしは廊下に出る。
「流星…なに?」
「行けよ」
「……えっ?」
「早く玲央のとこに行けよ。アイツ、明日から九州なんだぞ。当分、逢えねぇんだぞ」
「……流星」
「ばーか!何イジイジしてんだよ!今気持ち伝えないで、いつ伝えるんだ!さっさと行け!」
流星に背中をドンッと押され、あたしは玄関に向かう。
玄関を出て隣の家を見上げた。
玲央の部屋…
開け放たれた窓。
白いレースのカーテンが静かに揺れていた。
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