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「どうして?どうして待ってろって言えないの」
「聖奈には聖奈の人生がある。俺の都合で大切な時期を束縛出来ない」
「七年がなに?七年なんてすぐだよ。あたしは…十年待ってたの。玲央に逢えるのを…十年待ってたの」
「聖奈…」
「玲央の嘘つき、あたしが…好きって言ったのは、やっぱり嘘だったんだ。だから、待ってろって言えないんだ」
聖奈の瞳に涙が浮かんだ。
俺は聖奈の華奢な体を引き寄せ抱き締める。
「…好きだよ。好きすぎて…自分が何言ってるのかわかんないくらい…聖奈が好きだよ」
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