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気がついたら俺は…
ディレクターをぶん殴り、セットの中にいた愛梨奈の腕を掴んで、スタジオを飛び出していた。
唖然とするディレクターや出演者達。声を荒げるスタッフと愛梨奈のマネージャー。
俺は奴等から逃れる為に、夢中で走った。
エレベーターに飛び乗り、俺達の行き着いた先は、テレビ局の屋上。
愛梨奈の長い髪を、風が揺らす。
「…流星」
「バカッ!何やってんだよ」
「…だって」
「くそっ…」
愛梨奈を抱き締め、掌で唇を拭った。
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