姫の宅急便

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携帯を持ったまま、ぽろぽろと泣いた。素直になれない自分が許せなかった。 「聖奈?どうしたの?」 帰宅したママに声を掛けられ、あたしの涙は止まらなくなった。 あたしの話を聞いたママは、とんでもない事を言い始めた。 「なるほどね。いいわ、行きなさい」 「…えっ?」 「ママも昔そんな恋をしたの。どうしても気持ちを抑えられなくて、転勤した彼を追いかけた。相手は聖奈のパパだったけどね。聖奈みたいな大人しい子が、そこまで想うんだから、本物の恋だよね」 「ママ…」
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