モンスターの告白

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「一年前、大星は『明月の家出は、全部自分のせいだ』って責めてさ。『中学生に惚れるなんて、頭がイカれてんのかな』って、私に聞いたんだよ」 「…うそ」 「だから、イカれてるって言ってやった。どうせイカれてるんなら、とことんイカれろってね。年齢や年の差がなんなんだよ。関係ねーじゃん。大人になれば、十歳年の差カップルなんて、世の中にはウジャウジャいるよって、言ってやったんだ」 「…お祖母ちゃん」 「そしたら、大星が吹っ切れたように笑って、『だったらとことんイカれてやる』ってさ。他人の目や中傷には負けないって。『明月と再会出来たら、ちゃんと向き合う、二度と離さない』って」 お祖母ちゃんは、目を細め豪快に笑った。
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