失恋と姫の家出

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――大星のベッドシーンを目撃して三年。 あたしは大星との関係を修復出来ないまま中学三年になっていた。 推薦入試で高校受験を終えたあたしは、目的を失い友達と遊び回っていた。 化粧も、煙草も、夜遊びも、全部仲間に教えてもらった。 親友、天馬かけるの家が、あたし達仲間の溜まり場。かけるの家は母子家庭で、母親は仕事で不在がちだから、溜まり場にはもってこいだった。 深夜、家に帰ると玄関には男物の革靴。ママと恋人は、すでに半同棲状態だった。
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