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その夜、あたしはお祖母ちゃんと夕飯を食べ、畳に寝転がりテレビを見ていた。
畳の上に転がしていた携帯が、突然鳴る。電話は、かけるからだった。
「かける、どうした?」
『あ…あづき…たすけて』
「かける、どうしたんだよ!?」
『真姫(まき)とバイク走らせてて、拉致られた。今…ふ頭にある…倉庫。あたしらが…いつもたむろしてた…ふ頭の…』
「かける、誰にやられたんだよ」
『紅…孔雀…うぐっ』
電話越しに、ドスンと大きな音がし、かけるのうめき声が聞こえた。
「かける!!」
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