狼の皮を被ったお姫様?

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――待つこと三十分。 あたしの思った通り、天星はケーキ屋に現れた。 あたしは計画通り、陳ちゃんと付き合っているみたいに、わざとイチャイチャする。天星に聞こえるように、普段出したこともないような甘い声を出す。 いつも穏やかな貴公子。 その天星が見るからに怒っている。真っ赤な顔でイライラしている天星が可愛くて、愛しくて堪らない。 天星はあたしに近付き、手を掴んだ。 やった~ あたしの勝ちだね。 やっと、あたしに振り向いてくれた。
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