140人が本棚に入れています
本棚に追加
――待つこと三十分。
あたしの思った通り、天星はケーキ屋に現れた。
あたしは計画通り、陳ちゃんと付き合っているみたいに、わざとイチャイチャする。天星に聞こえるように、普段出したこともないような甘い声を出す。
いつも穏やかな貴公子。
その天星が見るからに怒っている。真っ赤な顔でイライラしている天星が可愛くて、愛しくて堪らない。
天星はあたしに近付き、手を掴んだ。
やった~
あたしの勝ちだね。
やっと、あたしに振り向いてくれた。
最初のコメントを投稿しよう!