同化――out of angel――

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「――はいっ!」  その答えは、二人にしか聴こえなかった。だが、それでいいのだろう。陽気は陽気を呼び、皆は笑う。それは、あたかも太陽に照らされた月が地上を照らすかのように。  人と天使。出会うことのない筈の存在は、太陽と月の様になれるのだろうか。それは、彼らにしかわからない。  夜も深い。だが、収まることを知らない活気の渦。そこに二つの影が混ざりあっていった。
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