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あなたは正義の味方と言うものをご存知か?
その言葉を聞いて某仮面を着けた特撮ヒーローを想像したものもいるし、紅い外套を纏った白髪の青年を想像する者もいるだろう。
だが、これは正義の味方という概念の話だ。
一口に正義の味方と言っても様々なものがある。
そこで誰かを救うことではないのか?と思いついたものには、一度ちゃんとした現実を見ることをお勧めしよう。
誰かを救うということは誰かを救わないということだ。
例えば、一つの飛行機でウィルステロがあったとする。
そのウィルスには対抗するワクチンが無く。
操縦士も意識を保つだけで精一杯。
そんな状況であなたならどうする?
私ならその飛行機を爆破する。
飛行機を着地できたとしてもウィルスが拡大する可能性は十分にあり得る。
それでは、より多くの犠牲者が出てしまう。
つまり、正義の味方とは命の選定者に過ぎない。
だが、幼い子供はこれを理想として憧れてしまう。
大多数のこどもはいつの間にかその理想を忘れてしまっているのだ。
それは誰かを救うということは誰か救わないという矛盾を考えることを諦めているからではないだろうか。
だが、仮にその理想を諦めずにいる少年がいるとしたら?
この物語はそういう少年の生涯を描いた話しである。
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