-4-

5/10
前へ
/40ページ
次へ
「お前らさあ。どっちから告ったの」 「なんだよ訊くなよ恥ずかしい」 「いいじゃん、せっかくのお泊りの夜なんだし、暴露しちゃえよ」 「……まあ、俺だけど」  本気で嫌がっていたわけでもないらしく、梶田はあっさり答えた。 「ふーん。……え、いきなり付き合おうって言ったの」 「いきなりっていうか、ジャブはそこそこ打っといたけど」 「どんなジャブよ、何ジャブよ」 「何ジャブってなんだよ。 ――まあ、とりあえず……」 「とりあえず?」 「……プレゼントあげた」 「プレゼント」 「大したもんじゃないけどさ。リストバンド。 誕生日でも何でもない時に、『ほい。似合いそうだから買っといた』みたいな感じでいきなり渡せば、特別感が出るかなって思って」  梶田は照れくさそうに頭を掻いた。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1110人が本棚に入れています
本棚に追加