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「お前らさあ。どっちから告ったの」
「なんだよ訊くなよ恥ずかしい」
「いいじゃん、せっかくのお泊りの夜なんだし、暴露しちゃえよ」
「……まあ、俺だけど」
本気で嫌がっていたわけでもないらしく、梶田はあっさり答えた。
「ふーん。……え、いきなり付き合おうって言ったの」
「いきなりっていうか、ジャブはそこそこ打っといたけど」
「どんなジャブよ、何ジャブよ」
「何ジャブってなんだよ。
――まあ、とりあえず……」
「とりあえず?」
「……プレゼントあげた」
「プレゼント」
「大したもんじゃないけどさ。リストバンド。
誕生日でも何でもない時に、『ほい。似合いそうだから買っといた』みたいな感じでいきなり渡せば、特別感が出るかなって思って」
梶田は照れくさそうに頭を掻いた。
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