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「キ、キサマラ!ワレヲメノマエニシフザケテイルノカ!」
そう魔物は吠えるが、男と狼は応えた様子が見られない。
「なんかほざいてるな、あの犬コロ」
「ねえ?今どんな気持ちかしら?飼い犬の如く結界に捕まった気持ちは?ねえ?ねえ?」
その言葉をニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながら聞く同じ犬科の狼
「グッ…キッサマァ!」
「もう言葉まで無くしてしまったのね」
「いや喋ってる喋ってる」
「分かってて言っているのよ、それより飽きたからさっさと倒しちゃいましょう」
「へいへい、てなわけで終わりだ犬コロ」
「キサマラナニヲ…グァッ!?」
魔物は言い返そうとしたが、それは出来ずに終わった。
何故なら周りに刺さっているのと同じ、蒼白く揺らめく剣が、魔物の眉間に刺さりその命を散らしていたのだから・・・
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