死神

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枕元に立つ死神の話をしようと思う。 母さんの家は複雑だ。其れこそ、一冊の本にできるようなね。 丁度、いろいろあった時らしい、寝てたら枕元に死神が立ってたんだって。 怖くって、霊に関係する仕事をして居る人に聞いたらしい。 そうしたら、その死神はまだ死んではダメだ、と忠告に来ているらしく、足元に立たれたら連れていかれるらしい。 本人は、死ぬ気なんて無かった、というけど実際はどうだったのだろうか。 話は、元に戻って看板の方の死神さんね? じぃっ、っとマンションに穴が空きそうなくらい見つめる。 いや、ただ、そう感じただけ。 見つめているだろう、がきっと正しい表現なのかもしれないけれど、見つめていた。 みんな、死神の顔はどんなんだと思う? のっぺらぼう見たいな、平で黒いんだ。 何にもない、曲面。 それが顔。 実際体がどうなっているかもわからない。 顔と同じようなのか、違うのか。 鎌も持っているけど、どうなってんのかまじまじ見てねぇからわからない。 わかんない事だらけだね。 結局、何もなかったんだけど何だったんだろうね。 私は、“死を司る神”を見るまで、死神ってただ命を持ってくヤツだとばかり思ってたけど、見て、話を聞いて、その概念が大きく変わった。 死神は、“死を司る神” 殺したり、生かしたり、はたまたどちらでも無かったり。 私は、これ読んで“神”の見方が、少しでも変わったらいいと思う。 ・死神:END・
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