1499人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
「いや、ホントに何でもないことだよ、美亜にとっては。
高校時代に俺等と仲良かったやつが、たまたま晃樹と同期で入社したってだけで」
「へぇー。すごい偶然だね」
知らなかった。
確かに私には特に関係のない話だけれど。
「そう、俺も聞いた時びっくりした。
今度集まって一緒にメシ食いに行くことになってさ」
「ふーん」
そんなに仲良かったんだ。
お兄ちゃんは話しながら立ち上がり、リビングから出ていこうとする。
「もう帰るの?」
「あ、うん。
そろそろ」
いつもはしばらく寛いでから帰るのに、今日は早々と席を立つお兄ちゃん。
もっといろいろ聞きたいのに、なんかよそよそしい。
最初のコメントを投稿しよう!