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「コイビトドウシなんだからヒソヒソ話くらいいいでしょ。
お兄ちゃん、過保護~」
ウソツキさんがまたもやからかい調子で返す。
「美亜は今不安定なんだから、つけこんで変な気起こすなよ」
「は?」
お兄ちゃんの言葉に、ウソツキさんの声色が硬くなる。
既に消されたプレートを囲み、4人の空気も一瞬にして冷えた。
「ちょっ……、お兄ちゃん、何言って――」
「何?不安定って」
ウソツキさんが頬杖をついていた手を静かに下げる。
お兄ちゃんは瞬間的に“しまった”という顔をしたが、お酒の勢いもあってか、
「美亜、俺らの高校の時の写真、漁ってた」
と、トーンを抑えた声をその場に落とした。
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