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PM16:00。
連邦ナショナル銀行。
今1台の黒いバンが入口正面で止まった。
黒髑髏のマスクをかぶった黒ずくめの5人が銀行に入る。
「全員床に伏せろ」
ボイスチェンジャーつきのマスクから低い声が発せられ、ライフルを持った強盗に店内がパニックに陥る。
他の4人は真っ先に配置通りにいる警備員をライフルで威嚇し制圧した。
「騒ぐなっ」
パニックに陥る人々にライフルを向け、従わせる。
「来い」
2人が支配人の男性を連れ奥に行き、金庫への扉を開けさせる。
床に伏せて頭の後ろで両手を組む人々は恐怖に震える。
見張りの3人は必要以上に口を開かない。
金庫への扉が開き、2人が中へ入る。
そして片っ端から札束・無記名債券・宝石類をバッグに入れてゆく。
金庫に入ってから40秒きっかりにバッグを背負った2人が支配人を連れ出て来た。
その時、正面入口の前に警察がわんさか乗りつけた。
見張りの3人は何ら慌てる様子なく冷静沈着に見つめる。
「…逃げられないぞ」
床に伏せている警備員が見張りを見上げて言う。
見張りは警備員を見下ろす。
「黙ってろ」
警備員は顔を伏せた。
「お前たちは包囲されている!!
大人しく投降しなさい!!!」
警察から呼び掛けが響く。
5人の内の1人が携帯を取り出し、押す。
正面入口のバンが爆発した。
警察は怯む。
爆破したバンから大量のスモークが吹き出し、辺り一帯を煙で包む。
「行け!!」
1人がライフルを天井に連射し、悲鳴を上げながら人々が床から立ち上がり、出口に向かい、煙の中を駆け出してゆく。
警察は煙の中からの銃声に身を伏せたあと、煙の中から悲鳴を上げながら出て来る人々に錯乱させられた。
5人は煙の中に駆け出す群れに混じり煙の中へ出て行く。
熱探知機器を見ながら警察らをかいくぐり路地に入り、用意してあった車に乗り込み、逃走する。
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