破片の話

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西井は腕を組む。 「ガラスを割るなんて…動機はなんでしょうか?」 「衝動的だろ」 「きっと、家庭科室が嫌いだったのよ」 「全てオカルトだ」 北川、南、東海の意見を聞き、犬養はため息をついた。 「先輩方の意見はあり得そうですが、東海のは無いと思う」 「そうか…」 オカルト部部長は肩を落とす。 時計が17時を示すと、南が遠慮がちに発言した。 「私この後用があるんだけど、この特別教室から出てもいい? 15時からもう、2時間たっちゃったし」 東海は首を横に振る。 「ダメです。 もしあなたが犯人なら、隠した証拠を隠すかもしれないので、我慢してください」 犬養も発言する。 「ここにいる全員の服に、ガラスはついていませんが、アリバイはありません。 となると、この中の誰かが犯人もしくは犯人を助けた可能性がある。 だから、まだここにいてください。 お願いします」 犬養に頭を下げられ、南は渋々頷いた。
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