第4話 【屋上のひだまり】

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「ふ~ん。茶屋ヶ坂ね。近いな…」 ―――あれ? いま、私が質問しましたよね? 近いって、何が? 会話の相手を差し置いて、勝手に一人で納得しないでくれます? これだから医者は。――――って、そうだっ!! 「昨日のビールありがとうございました!さっそく帰ってから飲みました。美味しかった~生ビールっ」 危うく、言いそびれそうになり言葉を急いだ。 「そう、それは良かった。――ところで、毎日コンビニでバイトしてるの?ここの給料じゃ、本当に生活厳しいの?」 「へっ?」 思いもよらない返しに、間抜けな声が落ちた。 ちょっと… イラッとする。 「…毎日じゃないです。週末の夜だけ。給料は生活できなくは無いけど、安いですよ。事務員の給料なんて、ドクターからしたら埃みたいなもんです」 笑顔の下に、思いっきり嫌味を込めて言ってやった。 「そう、生活できるなら、どうしてわざわざ週末にバイトするの?コンビニの時給なんて、もっと埃みたいなものでしょ?」 なんだそりゃ!? なんて失礼な奴!! そこは、『えっ、埃って、そんな事ないでしょ~』って演技でも謙遜するか、もしくはお情けで突っ込みの一つでも入れるとこでしょーがっ! イラッが、ムカッに変わった。
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