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「いいけど…どん位かかりそうなんだ?」
「持ってきた本から必要な資料を抜き出して書類に起こすからな…ページには印付けてきたが一時間ちょいはもらうな…」
「了解!部屋の中探検してんな?」
「ああ。崩さなければ構わない」
俺は早速スキャナーとパソコンで書類作りを始め、秀は本棚を眺め始める。
……………>
当麻は本当に勉強が好きだよな…パソコンに向かう姿を見てオレは思う。
この様子だと回りに一線引いてる性格は変わっていないみたいだし…。
昔のオレ等みたいにガンガン生活に入り込む位じゃないと気を抜かないんだな。
困った奴だ。
一時間経っても終わりそうになかったら、オレは止めさせて外に引っ張り出す。
これは決定な♪
「それにしても多趣味だな~」
本棚には当麻が研究用に買ったらしい本と自分で作っただろうファイルが交互に並べてある。
「考古学、電子工学、航空力学、古文書翻訳、これは…懐かしいの発見っ!」
オレが見つけたのは戦国武将鎧兜名鑑。
接客用のソファーに座りページをめくっていく。
「当麻は羽柴秀吉の家計だって言ってたよなぁ…」
羽柴、羽柴~
ん!?唐冠型兜…
当麻の鎧にはこれが一番近いけど、あんま似てねぇなあ…
当麻のは烏帽子に角生えたみたいな兜だもんな。
お?加藤清正?この兜似てる!
オレん家は大陸の流れを組んでるから武将じゃないしなぁ…
みんなのも見てみるか♪
有名処だと征二の伊達家だよな~。
おお、三日月の飾りがそっくりだ!
遼は真田…でも真田忍軍の子孫って言ってたから武将じゃないのか!?
鹿みたいな角兜ばっかりで、遼の鎧に似てないなぁ…
後は伸家(ち)か。毛利元就だっけな。
銛みたいな形の飾りなのは水軍を率いた武将らしい兜だが~
伸の鎧みたいなウルトラマン型はさすがに無いか!
これ言ったら伸怒ったっけ…。
見終わって図鑑を戻した時に、本同士の間に小さな木箱を見つけた。
「何だ?これ」
手の平に乗せると、スゴくしっくりと懐かしい感じがする。
特に鍵も付いてないし、開けてもいいよな?
当麻はパソコンに夢中だし…開けてやる!
中に入っていたのは白く濁った色の球体の石。
「コイツは…へへへ////」
顔がニヤケちまうじゃねえかっっ!!
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