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当麻の奴、家とかじゃなく普段よくいるこの研究室にこれを置いてるのか…
オレ等といた時間はまだ薄まってないな。
良かったぜっ!へへへ
オレはジャンパーのポケットからある物を出す。
それは木箱のとそっくりの石。
オレ等の絆の証。手に入れた当時、鎧珠【よろいだま】と呼んでいた物だ。
オレの石はしばらく手に乗せているとぼんやりオレンジ色に発光する。
当麻の石も、当麻が持てば青く光るはず…気になる。
当麻は…まだ頑張っている。
鎧珠を持ったまま後ろからパソコンを覗いて見る。
「………」よくわからん…
今動いているのは両手の指だけ…それなら平気かもしれないっ!
オレはそーっと当麻の頭の上に鎧珠を置こうとする。
流石に手を離すのは危ねえから指は添えたままだが、なんとか乗ったぞ!!
ジーッと鎧珠の様子を見つめていると、ゆっくりとぼんやりと珠が青みを帯びてきた!!
おおっ!!やったっ!
一人で声を潜めて盛り上がった!!!!www
「おい」
「ひょえっ!?」
いきなり声を掛けられて返事の声が裏返ってしまったっ!
「さっきから何をやってるんだ?」
当麻が自分の頭の上にあったオレの手をつかんだ。
「ちょい待て!危ない!!」
鎧珠を指先だけで持っていたから、落としたら大変だと当麻の手を空いてた手で更につかみ返す。
「何だ?」
当麻の手の力が緩んでほうと息をつく。
「気付いてたのかよ~っっ」
「ああ。でも何だ?」
当麻が見せてみろと催促するので、まだ僅かに青い鎧珠を見せる。
「これは…」
「悪い。勝手に開けた」
オレが謝ると、当麻は声は出さずに笑った。
「よく見つけたなぁ!」
当麻の手の平に納まった鎧珠は、さっきとは比べられない位青く輝く。
「何だか鎧珠が喜んでるみたいだな!」
オレが言うと当麻は鎧珠を眺めながら、そうかもな。と答えた。
「あれから出しても見なかったからな…」
まあ、鎧の力が必要ない、平和が続くのは良い事なのは確かだ。
「それでも、これからもオレらが守っていくのは間違いない」
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