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「そうだな…」
当麻はしんみり呟いたかと思ったら、吹き出した。
おいおい~っっ!!
「おかげで俺にも打ち解けられる友人が出来たんだからな」
その顔でオレらの話かよ…。
「みんな、元気かな?」
「会うのはなかなか難しいけど、たまに連絡は来るぞ?当麻んとこもだろ?」
「ああ」
「最近は簡単に近況写真送れるから、便利だよな」
「言えてる」
「この間送られてきた遼の富士登山の写真、よく見ると背景の中に白炎いたの気づいたか?」
「ああ!居たな!」
久しぶりに会っても同じ話題出来るの楽しい。
「ところで、資料は出来たのか!?」
オレが言うと、当麻はプリンターの上から紙の束を取って確認して頷いた。
「ああ。これをレポートに挟んで終わりだ」
「よっしゃ!!じゃあ何食いに行く!?」
「まず、お気に入りのたこ焼屋に寄るけど大丈夫か!?」
「いいけど…本当、大阪人はたこ焼き好きだよな!」
「たこ焼きは国民食だろう?」
「断定入ったか…まあ、美味いモン食えるならオレは全然OKだぜ!」
「その後は牛丼屋とラーメン屋のどっちかで」
「そのココロは?」
「安くて美味い!おかわり自由有りっっ!!」
「完璧だぜ!当麻!」
思わずハイタッチで盛り上がる。
オレも当麻も人一倍食うからな。おかわり自由はスゲー助かる!!www
もしかしたら店に取ってはありがた迷惑な客なのかも知れないが…。
「じゃあ、出掛けに資料返していくからな?」
「おう!」
当麻はレポートの仕上げにかかり、オレは使った本から栞を外して積み重ねる。
「当麻~っ今日はこのまま家に帰るのか?」
「そうだな…レポート出来たし、そうするかな?」
「じゃあ、オレのお土産は生モノだから持って帰ってくれな」
「ああ…中身は?」
「おうっ!驚けっ!オレの手作り焼売だぜ!!」
「手作り~っ!?」
「家の味ってのか?何と親父が伝承してたらしい」
「華僑の家だと作り方違うのか?」
「横浜は、ならではの店が多いからな…似たような焼売はあるんじゃねぇか?」
「なるほど。有り難くもらっとく」
オレと当麻は、本を返却して学校の校門を越える。
「ところで、飯は割り勘だからな?」
「ええっ!?」
「何だよ。そのがっかりした顔は~」
「せっかく来たのに、それはキツイっ!」
「……じゃあ3000円までな!はみ出た分は自分で払えよっ!」
「やったっ♪流石は当麻、太っ腹!!」
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