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放課後。俺、一野紀明は生徒会の仕事を片付けてから、保健室へと向かう。特に体調が悪い訳ではないが。
コンコン、と保健室の扉をノックし、
「失礼します。」
と言って扉を開ける。
もうこんな時間なので、保健室には嵯峨以外は誰もいない。
「嵯峨先生、こんにちは」
嵯峨はPCの画面に向かっていた視線をこっちに向けると、眉をひそめて
「あ、また君かい??ここ最近は週に2、3回のペースで来ているじゃないかーまったく…困るよ、ここは保健室なんだよ、ラブホじゃないんだからね!」
と言うが、顔は全然怒っていない。むしろ、楽しそうに俺をからかっているようだ。
「ははっ、まあ、いいじゃないですか。保健室は色々と楽なんですよ。あれ、鷹宮先生まだ来てないんですか?この時間に待ち合わせたんですけど」
「龍ちゃんなら来てないよ」
「そうですか」
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