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――翌週、月曜日
不機嫌な私は隣の市川さんには極力関わりたくなくて、黙々とパソコンとにらみ合いをする
市川さんも特にいつも通りで、上条さんは出張。
週末土日には、彼氏から連絡があって、(もちろん多忙を装い、会わずじまい)
最近、ほんと、疲れる。
「はぁー、肉食いてぇ。」
隣の席からそんな声がして、私は聞こえないフリをしてキーボードを叩く。
「肉」
ひょい、と私の目の前に、焼き肉屋さんのチラシを出して、市川さんが呟いた
「行ったらいいじゃないですか」
私はそのチラシごと手を退ける
「誰か、女の子いない?」
……は?
「先週コンパ行ったじゃないですか。
その内の誰か誘えばいーんじゃないの?」
あまりにもムカついて、最後敬語じゃなくなってしまった
「んなの、付き合いなんだからいるわけねーだろ?
な、肉行こうぜ。誰か可愛い子、いない?」
知るか。
「いません」
呆れた私はその後の「肉」攻撃をすべてスルー
そして、市川さんの珍行動は
私の想像をはるかに超えてきた
自宅マンション。
お風呂あがり、テレビを見てぐだぐたしていた、深夜23時
携帯ディスプレイに【イチさん】
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