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メールホルダーに一件
私はその文面に、頭を傾げる。
【******@docomo.ne.jp
お前のこと、好きなんだってさ。良かったな。仁科にメールしてやって】
なんだこりゃ。
そして私の中では、
【やっぱり。ね】
っていう冷静な呟き。
ほら、やっぱりからかってたんだ。
というか、未だにからかってるに違いない。
良かった。ほんのちょっとでも市川さんが私に本気だったら、だなんて思わなくて。
でも、こんな嫌がらせに近いことして。なんのメリットがあるんだろう。
ふと、メールにある仁科君を思い出す。
仁科君は、同期入社の営業2課の男の子。
もちろん、面識もあるし同期だから会えば話すこともあるけれど。
【要らないですから】
送信
メールを送信した瞬間、突然沸き上がる怒り。
もちろん、市川さんに。
もう、明日から口きいてやらない!!
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